杉山 正コラム−Masashi's columun


更新日 2017-09-22 | 作成日 2008-05-14

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Column

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VIRTUOSOトランペット

Virtuoso デモ用ラッカー&シルバー

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デモ用のラッカー&シルバーのVirtuosoはジョイブラスで展示されていますのでどうぞ吹き比べてみて下さい。各楽器店にも貸し出し可能になると思いますので、お近くの楽器店に問い合わせてみて下さい。

よくこの楽器はどういうタイプ(バック的?シルキー的?ベンジ的?など)かと聞かれますが、正直どれにも似ていないので返答に困っています^^;; いくつかある特徴のうち2つほどあげると、
1)軽量(950gほ ど)であること。ピストンがステンレススティールで作られているなど、サウンド以外はすべて軽く、また重心がセンターなので実重量より軽く感じると思いま す(やじろべぇの原理)。2)470ボアという極太ですが、2箇所ほどチョークしてあるので 音をノックすることが容易くノックエリアが広く感じられま す。これによって演奏時にクラックノーツやミスノーツが軽減されることを体感出来ると思います。

Virtuoso.flyer.jpg
【Virtuosoストーリーvol.1】
Virtuosoの製作は過去の名器のリサーチから始まりました。リサーチの核となったのは大戦前のF.Besson MEHA、それを継承したClaude Gordon Benge、Claude Gordon Selmerなどです。数値や吹奏感のリサーチを経て、模倣出来る高い技術を持った工場でそれらを完全に模倣するという形でスタートしました。特に数値やベルの形状、リードパイプについて厳しく言及しながらコピーしてもらったわけですが、その結果出来たプロトタイプの演奏レベルがオリジナルのものとはほど遠いものになってしまうため、始めはコピーの技術が悪いと思い,何度も何度も作り直させたりと混乱の状態がずっと続きました。その混乱とは数値を計ると、きちんと出来ているのに吹奏感が全く違うということでした。
このプロジェクトを諦めざるを得ないところまで追い込まれて行く過程で、コピーじゃダメなのではないかという感覚が日増しに強くなって行き、それならコピーではなく,自分の感覚を信じて新しいスペックを作り、試すという工程に変わって行きました。そうして出来上がったものはコピーとはかけ離れたオリジナルなスペックを持ったものとなり、そのパフォーマンス力はお手本とした素晴らしい楽器達に比べても十分に満足の行くものとなりました。
今回のプロジェクトでは、名器と同じハイパフォーマンスな楽器を作るには、コピーではダメで、オリジナリティを持った柔軟な頭で臨まなければならないということを学びました。


【Virtuosoストーリー vol.2】
Virtuosoの正式なフライヤーのためのステイトメントを書くよう日本総代理店から言われているので、考えています。スペックやボアサイズ、材質、またどのような経緯でこの楽器に至ったかなど細かく羅列して行った時に、では、何が一番の特徴かと言われたら何と答えるのかを考えてみました。それはひと言で言うと「安全」。というのもこの楽器は、実にスタンダードでこの100年の金管の歴史の中でもメインストリームの楽器のカテゴリーに入ると思うからです。
リードプレーヤー用、ジャズ用、クラシック用、吹奏楽用など、何かに偏っていない中庸の楽器なので、どんな音楽を演奏したいかは奏者が決めます。また、よくトランペット奏者にありがちな、急に調子が悪くなった、あるトランペットを使って悪い癖が付いた、音が出なくなった、、、ということは皆無だと思います。
このようなことが、一番の特徴は?と言われた時に頭に浮かびました。是非お試しください!
ただ、フライヤーにはこういうテイストではなく、細かなスペックを書く必要があるんだな^^;

ペダルノートワンポイントアドバイス

Jules Levi.pedal.jpg
ペダルは音が出なくてもエアーを管体に通すことがいい練習となるので、初心者やまだペダルが上手く吹けない場合でも、まず『エアーだけで良し』と考えて練習することをおすすめします。
ピッチを取ろうとするとバズィングをしてしまうので要注意。ペダル音域が楽に吹けるようになるまではピッチを取らずにエアーだけ出すことに集中してください。
練習して行くうちにピッチも取れるようになり、エアーのプレッシャー、舌の位置、ジョー(顎)をドロップする感覚、特別ではないリップのテンションなどが理解出来てペダルを演奏する感覚がつかめて来ます。その感覚がつかめたら音は自然に付いて来ます。

新刊「ハイノートマスター」

「High Note Master」

   〜伝説のバーチュオーソに学ぶ18のメロディックアプローチ〜

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【ハイノートマスターの練習にあたって】

この教則本は私が長年師事して来たクラウド・ゴードンと、彼を指導したH.L.クラークが著した数々の素晴らしい教則本にインスパイアされて書いたものです。

ダブルペダルCからダブルハイCまでの音域を、正確に、自由に演奏するための仕上げとして使用してください。上級者向けの教則本となるので、拙著「Flex Tongue Build」、「High Air Build」、クラウド・ゴードン著「Systematic Approach」などを十分に練習してから取り組むことをおすすめします。

本書に掲載したエクササイズをさまざまなアーテュキレーションで、すべてのキーにおいて練習することによって、正確さ、スピード、耐久力がより増していくことでしょう。


Technical Studies オリジナル版と改訂版

2017-09-22
<FIRST STUDY>

ブラスキャンプ初日の講義で話したTechnical Studies オリジナル版と改訂版。使い方の指示にこんなにも違いがあります。下記参照(和訳はホルンでブラスキャンプに参加した大橋圭壱さん)。
では、オリジナル版が良いのか、ということではなく、「金管演奏の原理」ウインドコントロールの項(p53~)に書いてあるように、これらの指示は上級のウインドコントロール発達のためのものだということを理解する必要があります。初めてこの教則本に取りかかる時は、譜面に書いてあるppではなく、心地よいフルサウンドで始めること、回数も指示通りでなくてよいと理解することがポイントです。

Original:

All these exercises must be played very softly. By practicing in this way your lips will always be fresh and under control. If they are played loud, the opposite effect may result, and the lips may be permanently injured. The principle is the same as that of a physician prescribing three drops of medicine which will cure, whereas a spoonful will kill.

Practice each exercise eight to sixteen times in one breath. Press the fingers down firmly and keep the lips moving. Contract the lips slightly in ascending, relax in descending.

ここに書いてある全ての練習はかなり慎重にやらなくてはならない。そうすることで唇の血行を維持しコントロールしやすくなる。もしフォルテで演奏したら逆の作用が働き、唇が永久的にダメになるだろう。医者が3滴の薬を処方するのと同じ原理が働く。3滴なら治療になる一方、スプーン1杯分なら致命的になる。

それぞれの練習を一息で8回から16回吹けるように。指は確実にヴァルヴを押し下げ、唇が柔軟に対処出来るようにすること。上昇音型では唇を僅かに接近させ、下降では接近をほどく。(注釈:上昇音型では唇を僅かにパッカーにして、下降では僅かに緩める。の方が分かりやすいかと思います)

Revision:

Do not exceed the dynamic markings indicated in these exercises to avoid fatigue and strain to the lip muscles. Permanent injury to the embouchure may occur if the tone is forced.

Practice each exercise eight to sixteen times in one breath. Tighten the lips slightly in the ascending line, loosen them in descending lines.

この練習では書いてある音量表示を逸脱することのないように。そうすることで唇周りの筋肉の疲労や緊張を避けられる。音が強いとアンブシュアが永久にダメになるだろう。

それぞれの練習を一息で8回から16回吹けるように。上昇音型では唇を僅かに固くし、下降では緩める。


<SECOND STUDY>

TS.2ndstudy.jpgこのSecond Studyからクラークから受け継いだゴードンによる指定の指使いで練習して行きます。
また、44まで練習したら33に戻って37までをオクターブ上で演奏することを加えます。
キーワードはBig breath, Chest up, Lift fingers high, Strike valves hard.


------------(下記和訳提供は大橋圭壱さん)
Original:

Accent the first of each group of four notes to insure perfect rhythm.

When practicing this Study, first play each exercise slurred, as marked, then practice it single tonguing very lightly. To become still more expert try double tonguing.

Should certain exercises prove more difficult than others, work on these until they are thoroughly mastered. Do not waste time on those that are easy. Remember that to improve one must master difficulties each day.

八分音符が4つ並んだ各グループの最初にアクセントを付け、リズムを確実にすること。

このスタディーをさらう際、最初は標記通りにスラーを付け、その後脱力したシングルタンギングで演奏する。さらに熟練させたいならダブルタンギングに挑戦すること。

ある練習が他のものよりも難しいと分かったら、徹底的に出来るまで取り組むこと。簡単な練習に時間を無駄に費やさないように。毎日1つ1つの達成感が間違いなく困難を乗り越えることを肝に銘ずること。

Revision:

Play these exercises legato at first, then very lightly single tongue them. Finally, to further develop your articulation, try double tonguing. Accent where indicated to maintain a steady rhythm.

Concentrate your practice on those exercises that are more difficult for you -- don’t waste time on those that are easy.

これらの練習を最初はレガートで演奏し、そして軽くシングルタンギング。更にアーティキュレーションを上達させるため、最終的にダブルタンギングに挑戦すること。書いてある場所にアクセントを付け、安定したリズムを維持すること。

自分にとって難しい練習に集中すること。簡単な練習に時間を無駄に費やさないように。
Technical Studies SECOND STUDY original and revision. このSecond Studyからクラークから受け継いだゴードンによる指定の指使いで練習して行きます。また、44まで練習したら33に戻って37までをオクターブ上で演奏することを加えます。キーワードはBig breath, Chest up, Lift fingers high, Strike valves hard. ------------(下記和訳提供は大橋圭壱さん) Original: Accent the first of each group of four notes to insure perfect rhythm. When practicing this Study, first play each exercise slurred, as marked, then practice it single tonguing very lightly. To become still more expert try double tonguing. Should certain exercises prove more difficult than others, work on these until they are thoroughly mastered. Do not waste time on those that are easy. Remember that to improve one must master difficulties each day. 八分音符が4つ並んだ各グループの最初にアクセントを付け、リズムを確実にすること。 このスタディーをさらう際、最初は標記通りにスラーを付け、その後脱力したシングルタンギングで演奏する。さらに熟練させたいならダブルタンギングに挑戦すること。 ある練習が他のものよりも難しいと分かったら、徹底的に出来るまで取り組むこと。簡単な練習に時間を無駄に費やさないように。毎日1つ1つの達成感が間違いなく困難を乗り越えることを肝に銘ずること。 Revision: Play these exercises legato at first, then very lightly single tongue them. Finally, to further develop your articulation, try double tonguing. Accent where indicated to maintain a steady rhythm. Concentrate your practice on those exercises that are more difficult for you -- don’t waste time on those that are easy. これらの練習を最初はレガートで演奏し、そして軽くシングルタンギング。更にアーティキュレーションを上達させるため、最終的にダブルタンギングに挑戦すること。書いてある場所にアクセントを付け、安定したリズムを維持すること。 自分にとって難しい練習に集中すること。簡単な練習に時間を無駄に費やさないように。


<THIRD STUDY>

TS.3rdstudy.jpgリピートについてはオリジナル版も改訂版も曖昧な表現ですが、リピートは行う というのがゴードンの指示でした。また46の7、8小節目2拍目頭は書かれているG#ではなくE#を吹くように生徒達に指示していました。
初めてこのStudyに取り組む時は、書いてあるアクセントを無視して各小節のトップノート(3つ目と7つ目)をエアーを使って強めに吹くことがポイントです。これによってエアーパワーが養われ、後のモデルに移行した時により楽にスムーズになって行きます。
Third Studyではクラークからゴードンへ伝わった指定の指使い(替え指)が大変重要となって来ます。


------------(下記和訳提供は大橋圭壱さん)
Original:

Practice without repeating at first, until the fingers are under perfect control.

These exercises are excellent for training the lips to be flexible in slurring, single and double tonguing, especially toward the end of the Study.

Etude III can be played entirely in one breath with practice.

最初は繰り返しなしで練習すること。そうすることでついには完全に指が思うように回る。

これらの練習は、スラーやシングル及びダブルタンギングで唇を柔軟に対処させるのに最上のものである。取り分け各スタディーの終わりに向かうとその傾向が強くなる。

エテュード III は練習すれば一息で全てを吹き切ることが可能になる。

Revision:

Practice without observing the repeat signs until you have thoroughly mastered the fingering. Remember to keep the lips soft and relaxed throughout.

When you have mastered your legato technique, try single, and double tonguing.

Practice Etude III until you can play it in a single breath.

フィンガリングを徹底的に叩き込むまでリピート記号を無視して練習すること。最初から最後まで唇をソフトにし、リラックスさせること。

レガートの腕前が完璧になったところでシングル及びダブルタンギングに挑戦すること。

一息で通せるようになったところでエテュード III を練習すること。


<FOURTH STUDY>
TS.4thstudy.jpg
このFOURTH STUDYを初めて取り組む時はリピートはしない、そして指定の指使いを使うようにとゴードンから指示がありました。


----------------------下記和訳提供は大橋圭壱さん。
Original:

On account of the difficultly of producing a whole tone trill on the cornet it is often played in an irregular and clumsy manner. It was in order to overcome this difficulty that these exercises were written.

Mechanical imperfections are frequently found in the construction of cornets, but by slow and careful practice these defects can be remedied and the intervals made to sound clearly in the different registers. These irregularities are often found in the interval from B(natural) to C#, in Ex. 71; also C to D in Ex. 72.

The fingers as well as the lips must be elastic.

Single and double tongue the exercises after you have made sufficient progress in slurring them perfectly.

Try to play Etude IV in one breath. It is possible.

コルネットでは全音間隔で2つの音を素早く移動するのが難しいので、不規則でぎこちない演奏になってしまう。この困難を克服するためにこの練習を書いた。

コルネットの構造における機械的な不備はよく見られるが、ゆっくり丹念に練習すればこれらの弱点は矯正でき、音域の切り替えをまたぐ跳躍が明確に鳴ってくれる。このようないびつな跳躍は71番におけるBからC#、また72番におけるCからDでよく見られる。

唇と同様、指も弾力的に。

これらの練習を完璧なスラーがかかるように十分進歩させたところで、シングルおよびダブルタンギングでさらうこと。

エテュード IV を一息で演奏してみること。可能である。

Revision:

These exercises were written to overcome the difficulty of producing the whole tone trill on the cornet.

With slow and careful practice, the mechanical imperfections found in some instruments can be surmounted.

The most troublesome intervals are B(natural)-C# (Ex. 71) and C-D (Ex. 72).

The fingers and lips should remain flexible throughout this study. When you have mastered these exercises as written, single and then double tongue them.

Practice Etude IV until you can play it in one breath.

これらの練習はコルネットで全音トリルを演奏する際の困難を克服するために書いた。

ゆっくり丹念に練習すれば、楽器によって見られる機械的な不備は克服できる。

一番厄介な跳躍は71番におけるBからC#と72番におけるCからDである。

このスタディーの最初から最後まで、指と唇はずっと柔軟にすること。書かれた通りにこれらの練習を完璧にしたら、シングルそしてダブルタンギングで練習すること。

一息で出来るまでエテュード IV を練習すること。
Technical Studies FOURTH STUDY original and revision. Claude instructed no repeat when you work on this study for the first time and use the fingering as Claude wrote. このFOURTH STUDYを初めて取り組む時はリピートはしない、そして指定の指使いを使うようにとゴードンから指示がありました。
---------------------- 下記和訳提供は大橋圭壱さん。
Original:

On account of the difficultly of producing a whole tone trill on the cornet it is often played in an irregular and clumsy manner. It was in order to overcome this difficulty that these exercises were written. Mechanical imperfections are frequently found in the construction of cornets, but by slow and careful practice these defects can be remedied and the intervals made to sound clearly in the different registers. These irregularities are often found in the interval from B(natural) to C#, in Ex. 71; also C to D in Ex. 72. The fingers as well as the lips must be elastic. Single and double tongue the exercises after you have made sufficient progress in slurring them perfectly. Try to play Etude IV in one breath. It is possible.

コルネットでは全音間隔で2つの音を素早く移動するのが難しいので、不規則でぎこちない演奏になってしまう。この困難を克服するためにこの練習を書いた。 コルネットの構造における機械的な不備はよく見られるが、ゆっくり丹念に練習すればこれらの弱点は矯正でき、音域の切り替えをまたぐ跳躍が明確に鳴ってくれる。このようないびつな跳躍は71番におけるBからC#、また72番におけるCからDでよく見られる。 唇と同様、指も弾力的に。 これらの練習を完璧なスラーがかかるように十分進歩させたところで、シングルおよびダブルタンギングでさらうこと。 エテュード IV を一息で演奏してみること。可能である。

Revision:

These exercises were written to overcome the difficulty of producing the whole tone trill on the cornet. With slow and careful practice, the mechanical imperfections found in some instruments can be surmounted. The most troublesome intervals are B(natural)-C# (Ex. 71) and C-D (Ex. 72). The fingers and lips should remain flexible throughout this study. When you have mastered these exercises as written, single and then double tongue them. Practice Etude IV until you can play it in one breath.

これらの練習はコルネットで全音トリルを演奏する際の困難を克服するために書いた。 ゆっくり丹念に練習すれば、楽器によって見られる機械的な不備は克服できる。 一番厄介な跳躍は71番におけるBからC#と72番におけるCからDである。 このスタディーの最初から最後まで、指と唇はずっと柔軟にすること。書かれた通りにこれらの練習を完璧にしたら、シングルそしてダブルタンギングで練習すること。 一息で出来るまでエテュード IV を練習すること。


<FIFTH STUDY>
TS.5thstudy.jpg
最初に取り組む時は99から116はカットするようゴードンから言われました。


----------------下記和訳提供は大橋圭壱さん
Original:

Endurance is 90 percent of cornet playing, and will-power is necessary to accomplish what is considered an impossibility by many players.

Diligent practice of the preceding material must have improved the breath control of the player who should now be ready for this Study containing more ambitious exercises. Here is a test of endurance and breath control as these exercises comprise a range of two octaves.

Do not attempt Ex. 94 until you have played the preceding ones over many times with perfect ease. Then try the next a step higher and so on until you have mastered all. Remember that a twenty story building requires a much firmer foundation than a structure of only two stories.

Do not strain or force the tone. Single and double tonguing this study will add to your advancement.
Etude V must be played in one breath.
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These minor and major scales are written to promote agility of the fingers, which is so important in solo playing. They should be played very slowly at first, then as rapidly as possible in one breath.
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Play the entire page in one breath.

忍耐はコルネット演奏の90パーセントを占め、多くの演奏者に不可能だと思われていることを達成するには意志の力が必要になる。

これまでの練習を勤勉に行なっていれば間違いなくブレスコントロールが向上しており、さらに大掛かりな練習を含むこのスタディーを演奏する準備段階まで来ている。これらの練習は2オクターブの音域で出来ているので、当スタディーは忍耐力とブレスコントロールの試金石である。

それまでの練習を何度も繰り返して完全に安心感を得られたところで、初めて94番に挑戦するべし。そして半音ずつ地道に挑戦してついには全てを達成する。20階建ての建物にはわずか2階建ての建物よりもさらに強固な土台が必要であることを肝に銘ずるべし。

音を張りつめたり力づくで鳴らしてはならない。このスタディーをシングルそしてダブルタンギングすることで上達につながるだろう。エテュード V は一息で演奏しなくてはならない。
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このようにマイナーとメジャー両方の音階を書いたのは指の敏捷性を促進させるためである。それは独奏において重要である。最初は相当遅く演奏し、それから一息で出来る限り速く演奏する。
_______________________
1ページ丸ごと一息で演奏せよ。

Revision:

Mastery of the preceding material will have improved your breath control and endurance, and you should now be prepared for these more advanced studies.

Do not advance to a new exercise until you have thoroughly mastered the previous one.

Observe the dynamics carefully to avoid lip strain. When you have conquered the study as written, single and double tongue it.
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These scales will help to improve your finger technique. Begin slowly and practice until you can play them many times in one breath.
_________________________
Play the entire page in one breath.

これまでの練習が完全に出来ていればブレスコントロールや忍耐が向上しているものである。そうなった今、これらのもっと高度なスタディーに対する準備が出来ている。

前の練習を徹底的に仕上げるまで新たな練習に進んではならない。

ダイナミックスを丹念に観察し、唇の緊張を避けること。このスタディーを書かれた通りにやり終えたらシングルそしてダブルタンギングで。
___________________________
これらの練習はフィンガリングの技術を高めるのに役立つものである。ゆっくり始め、一息で何度も演奏出来るまで練習すること。
___________________________
1ページ丸ごと一息で演奏せよ。

<SIXTH STUDY>
TS.6thstudy.jpg
Technical Studies SIXTH STUDY original and revision.
これもゴードンから指使いを細かく指示されました。


Original:(下記和訳提供は大橋圭壱さん)

Another form of major and minor scale practice in different registers; a great help towards endurance, technic and elasticity of the lips.

Both tonguings should be practiced as usual.

Perhaps now you will realize that much more benefit is derived from playing these exercises in one breath than by holding long tones. At the same time endurance, technic, elasticity of lips and the knack of reading music rapidly, is gained.

別な形でのメジャーおよびマイナースケールの練習で、異なる音域をまたぐ。耐久力、技術、唇の弾力性に大いに役立つ。

いつも通り両方のタンギングでも練習すること。

これらの練習を一息で演奏することで、単音でのロングトーンよりも益々多くの恩恵を得られていると恐らく今頃気付いているだろう。同時に耐久力、技術、唇の柔軟性、そして速く譜面を読むコツが手に入る。

Revision:

These scales, which encompass nearly the entire range of the instrument, will improve your endurance and lip technique. Practice as written as well as single and double tongued.

You will begin to realize that your technique, endurance, and music reading facility will improve far more by playing these exercises than by simply playing long tones.

これらのスケールはこの楽器の全音域にほぼ近い範囲を包含しており、耐久力や唇の技術を向上させるだろう。シングルおよびダブルダンギングと同様、書いてある通り練習すること。

ただロングトーンをするよりはこれらのスケールを演奏することで、技術、耐久力、譜読みを楽にこなすコツが遥かに向上しているのに気付き始めるだろう。

<SEVENTH STUDY>
TS.7thstudy.jpg
Technical Studies SEVENTH STUDY original and revision.
このStudyに初めて取り組む時は、151ー169をカットするようゴードンから指示がありました。



Original:(下記和訳提供は大橋圭壱さんです)

The practice of chromatic triplets is beneficial to all cornet players. In this Study there are a series of triplets in all registers, augmented by arpeggios which are most helpful. Master each exercise by playing it as clearly and fluently as a good violin or clarinet player would do. Frequently I have had a clarinetist play over certain exercises with me, so that I might imitate him in reproducing difficult studies on my cornet as fluently as he did on the clarinet. It is a good idea to try this.

Notice the change of time from sixteenth triplets in Ex. 154, common time, to sixteenth notes in six-eighth time in Ex. 155. Quite a distinct change in rhythm.

--
Practice these arpeggios triple tongue also, but do not strain to reach the high notes. Use double tongue for Ex. No. 155, 156, 157.

--
Arpeggios using the chord of the diminished seventh.
Play each exercise from four to eight times in one breath.

半音階の三連符を練習することはどのコルネット奏者にも恩恵がある。このスタディーでは全ての音域において三連符が連続しており、一番役に立つアルペジオが付け加えられている。素晴らしいヴァイオリン奏者やクラリネット奏者が演奏するみたいな明確かつ流暢な演奏を心掛け、それぞれの練習を仕上げること。私はよくクラリネット奏者にある特定の練習を何度も一緒に吹いてもらっている。その結果、私は彼のクラリネット演奏と同様の流暢さで、コルネットで難しいスタディーを吹いて彼を真似ているのかもしれないのではと思うことがある。他の楽器に学ぼうとするのは素晴らしいアイデアである。

拍子の変更ゆえに、154番における三連符の十六分音符は、同じ長さのまま155番では8分の6拍子の十六分音符に変わっていることに注目。かなり明確にリズムが変わっている。

--
これらのアルペジオをトリプルタンギングでも練習すること。しかし高音に向かおうとして張りつめてはならない。155、156、157番ではダブルタンギングを使うこと。

--
減7度の和音を用いたアルペジオ。それぞれの練習を一息で4回から8回演奏せよ。

Revision:

This study contains chromatic triplets as well as arpeggios in all registers. Strive for the same clear, fluid tone that would be achieved by a good clarinetist. In fact, it would be very beneficial to play this study with a clarinetist in order to better imitate his or her smooth tone.

Note the change in rhythm that occurs from Ex. 154 to 155.

--
After practicing these arpeggios as written, triple tongue exercises 151-154 and double tongue now. 155-157. Do not play too loudly to avoid strain on the high notes.

--
The following diminished seventh arpeggios should be played from four to eight times in one breath.

このスタディーには、全音域でアルペジオのみならず半音階の三連符が含まれている。素晴らしいクラリネット奏者が成し遂げるような明確で流暢な音を目指して努力せよ。滑らかな音をさらにうまく真似るために、実際にこのスタディーをクラリネット奏者と一緒に演奏することは大いに恩恵を得られるだろう。

154番から155番に移行する際に起こるリズムの変化に気を付けよ。

--
これらのアルペジオを書かれた通りに演奏した後、151番から154番はトリプルタンギング、155番から157番はダブルタンギングで演奏せよ。高音で張りつめるのを避けるため大きく吹き過ぎないように。

以下の減7度のアルペジオは一息で4回から8回演奏して然るべきである。

<EIGTH STUDY>
TS.Eighth study.jpg
Technical Studies EIGHTH STUDY original and revision.
Claude Gordon instructed "Practice them single, K, triple tonguing and slur” to his students.
(注)この練習に初めて取り組む時は、pで練習しません。ウインドコントロールの練習に入った時に下記の解説に書いてあることが実感出来ると思います。
オリジナル版にはシングルとトリプルタンギングの練習をするよう書かれていますが(改訂版にはシングルとダブル)、EIGHTH STUDYに関してもゴードンの指示は、シングル、K、トリプル、そしてスラーでした。


-------------------------(下記和訳提供は大橋圭壱さん)
Original:

Here are more chromatics in an extended form to test technic, flexibility of lips and also for acquiring fluency of tone. When practiced softly the lips will never feel fatigued no matter how many times the exercises may be repeated. These exercises will strengthen the whole system, but must not be attempted until sufficient progress has been attained.

Practice them both with single and triple tonguing.

ここでさらに拡張された形で半音階が提示され、技術、唇の柔軟性を試す場となっている。また音の滑らかさを身に付ける目的もある。pで練習すれば、この練習を何回繰り返そうとも唇は全く疲労を感じない。これらの練習は金管演奏の全体性を強靭にするが、十分に進歩が見られるまで挑戦してはならない。

これらをシングルとトリプルの両方のタンギングで練習すること。

Revision:

These extended exercises in chromatics will aid in the improvement of lip and finger technique as well as tone production. Careful observance of the dynamics will prevent fatigue regardless of the number of times each exercise is played.

Do not attempt this study until the preceding material has been mastered. Practice single and double tonguing when you have your legato technique under control.

半音階で出来たこれらの拡張された練習は、音作りのみならず唇や指の技術を発達させるのに役立つ。ダイナミクスを注意深く読んでいれば、それぞれの練習を何回演奏するかに関わらず疲労を防止出来るだろう。

それまでの課題を仕上げるまでこのスタディーに挑んではならない。レガートの技術が意のままになったところでシングルそしてダブルタンギングで練習すること。

バックボアの比較

IMG_0755.JPG
左は世界的に一番使用されていると思われる一般的なB社のマウスピースのバックボア。
真ん中はS社のハイノート用とされているタイトなバックボアを持つマウスピース。
右がトラディショナルでオープンなバックボアを持つクラウド・ゴードンモデルマウスピース。
ゴードンは常にマウスピースの最重要ポイントはスロートとバックボアだと言い切っていました。




フィンガリング 

2017-09-22
これはCat Andersonのハイノート指使いです。
Cat_fingering.jpg
ゴードンとは少し違いますが参考になると思います。
注目すべきはページ上に書かれている「ハイノートはどんな指使いでも出るが、何の音を吹いているかを把握するためにフィンガリングは必要だ」という部分です。



すべての教則本に当てはまりますが、特にクラークの"Technical Studies"、拙著 "Smooth Tonguing"を練習に取り入れている方へ

LIFT THE FINGERS HIGH!  STRIKE THE VALVES HARD!
by Claude Gordon

フィンガリングについて、「金管演奏の原理」p63に書かれている以下の事柄がとても参考になると思います。
金管演奏の原理.JPG
生徒がやって来て、まさに演奏しようとして、バルブに指をおいて、わくわくしているというのは楽しいものである。しかし、彼のバルブは決してきっちりと打ち下ろせないし、彼の指がバルブの上に乗っかっているのでバルブは決してスムーズに上がって来られない。バルブの上に指を乗せておいて何になるというのだろうか。

『指を高く上げて! バルブを強く打ち下ろす!』

これらの課題を練習している時に指を折り曲げないこと。指の動きと速さの妨げになるからである。
右手の親指をリードパイプの下の第一バルブに置く(第一バルブと第二バルブの間ではなく)。
親指は曲げず、真っすぐにしたままにする。これによって手は自然に置かれ、指は指先、或いは第一関節ではなく、指のふくらみの部分でバルブを打つことが出来る。ピストン、或いはロータリーバルブに関わらず、この同じ規則がすべてのバルブを使う楽器にあてはまる。

楽器の選び方

楽器の選別の仕方

streetwise2.jpgレッスンや講習会などを通してたくさんの方々の楽器を見て来ましたが、うまく行かない原因が楽器そのもののによるところが多いことにびっくりします。それらは、楽器に不具合があるためつまっている感じがする=音を出すのに力が必要、各ポジションによって息の入り方 いわゆる抵抗感が違う、音域によって抵抗がマチマチ、極端にピッチが悪い、などがあげられます。
実は最近40年もの演奏キャリアがある生徒が、まったく吹けなくなってしまったと久しぶりにレッスンに来ました。私はその話にピンと来て、どのくらい前に楽器を変えたのか聞いてみると、一年ほど前だということでした。以前は問題なく出来ていたものが楽器を変えてからまったく吹けなくなったとのこと。その楽器を吹いてみると、なんと上記に当てはまるものでした。よくトランペットプレーヤーが潰れたという話を聞きますが、楽器が上達を妨げる、楽器が原因で吹けていたフィーリングがどこかに行ってしまうことはあるように感じています。
そこで兄弟子のカール・リーチの著書「Street-Wise Trumpet Playing」の中から『新しい楽器を買う時にどんなことに注意すべきか』をご紹介したいと思います。試奏・検品の際に参考になればと思います。

理想は楽に自分の音が出せる楽器です。自分の音とは自分の耳で聞いて満足出来る音のことです。
良い楽器なら,やりたいことが何でも出来るはずです。
楽器は次のうちどちらかの役割を果たします。1)演奏させてくれるか 2)演奏の妨げとなるか。
良い楽器なら、音から音に移る時の感覚は低音域でも高音域でも同じはずです。
悪い楽器の例は、D(五線譜の上)、C#(下、ミドル)、そしてE(五線譜の上)をうまく鳴らす際に「舌やエアー」、1、3番ピストンを駆使する必要のある楽器です。

試し吹き

リラックスした快適な状態で吹くことが大切です。
下のCからDbを何度か行き来することから始め、それが簡単に吹けるかどうかのチェックをします。
次に下のCからDまで何度も吹いてみます。その次にCから半音階でG(五線譜内)まで上がります。次にGから始めてミドルCまで半音階で上がります。CーC#を繰り返して吹き、C-Dも同じように繰り返します。音と音の行き来が簡単か、あるいはうまく鳴らすためには苦労するかを頭の中にメモしておきます。その後半音階でCからEまで、EからFまで繰り返し、そしてEからF#まで繰り返して吹きます。次に五線譜の上のGまで半音階で、そして再びGからAbへ、そしてGからAを吹きます。もしこれらのどれかが困難だと感じたら、それはあなたに「ぴったり」の楽器とは言えません。もし確信が持てなければ同じ作業をもう一度最初からやり直します。良い楽器なら半音であれ全音であれ音間は同じように「はまる」はずです。

もし、その楽器が第一段階を突破したら、次は下のCから始めて半音階でF#まで下がり、半音階でハイC(可能ならそれ以上)まで上がります。次にインターバルやアルペジオ、そしてオクターブ離れた音を吹いてみます。これらはタンギング、そしてスラー両方で試します。最後に好きなものを吹きます。ここで注意すべきことは、おそらく多くの楽器を試奏することになるので、他の楽器でも客観的に判断出来るようにあまりにきついものを吹いて自分を疲れさせてはいけないことです。
もしたくさんの楽器を試すのなら、メーカー、モデル、そして何よりも試奏してどうだったかをメモしておきます。どの楽器にするか決まれば、まったく同じ種類の楽器を数日から1週間試せるか確かめます。そして一番気に入ったものを選びます。最後に、言うまでもありませんが、大きな音が出る、高い音が出やすいと言うだけで楽器を選ぶのは大変危険です。

奏法・教則本

2017-09-22

手遅れにならないうちに

member almost died.jpgゴードンが常に言っていたことは、「奏法は何のためにあるか、それは音楽を楽しむためです」また「技術のないところに音楽はない」と書かれた額がLAのゴードンスタジオに掛かっていました。これは「音楽をするために技術を磨く」と言い換えられます。技術と音楽 どちらもバランス良く磨いて行くことが大切だと言いたかったのだと思います。
技術の訓練はひとりで。アンサンブル能力は仲間と。
くれぐれもこの絵のようにならないように(笑)
画像出典:Street-wise Trumpet Playing

2nd Systematic Approach

SA2.jpg
Claude Gordonの代表的な著書、Systematic Approach to Daily Practiceには、この教則本をきちんと終了した奏者のために2nd Systematic Approachと呼ばれるものが存在していました。ここに紹介したものは私を含めた何人かの生徒に処方された12のエクササイズのうちの一部(手書き)です。
残念ながらこの本は未発表のままとなってしまいました。


金管演奏に関する不可解な現象

brassplaying.JPGいつも唇、そしてまた唇ばかりが、まさに今、私達の時代にまで、良い演奏にも悪い演奏にもその原因とされて来たのだ。そして次には呼吸のことだ。
これらについては様々な理論が生まれた。しかし、多くの演奏家が、このような理論に従って努力しても彼らが求める成果は得られなかったので、最終的には偉大な奏者になるためには、特別な才能がなければならないのだ、という結論となった。しかしこれは間違った結論であり、悲劇的でさえある。

ー金管演奏の原理より抜粋ー

20代半ばまで私も類にもれずそうでした。当然1ミリも先に進めなかったです。

Technical Studies

ここにクラークのTechnical Studiesがあります。もしこの本を持っていないとしたらぜひ
手に入れることをすすめます。なぜなら、良い食事とクラークのTechnical Studiesのふたつなしには素晴らしいプレーヤーにはなれないからです。

ーNOW! わが師クラウド・ゴードンの言葉ーより

Gordon&Arturo.jpgゲストプレーヤーとしてCGブラスキャンプに参加したアルトゥーロ・サンドバルがスタッフ達と談笑中、「右手を引っ叩きながらテクニカルスタディースを練習した」と言っていた言葉が強く印象に残っています。
アルトゥーロと言えば、こんなエピソードがあります。ゴードンがアルトゥーロにいくつかの教則本をあげようとした時、彼は「No! いらない。」と言ったんですね。まわりにいた私達はその言葉を聞いて凍りついたのですが、そのあとに続いたアルトゥーロの言葉に全員が納得。それは「私はあなたの教則本はすべて持っているから大丈夫。」でした。
余談ですが、ゴードンとアルトゥーロのアンブシュアはびっくりするほど似ていたことを思い出しました。

Physical Approach と Natural Emboushure in 52 Weeks

PAtreble.jpgNE52_treble.jpg
Claude Gordon著の"Phyisical Approach"(以下PA)は「初心者に焦点があっている」「シンプルで使いやすい」という点で群を抜いていると思います。
金管楽器を志す人達(特に初心者)にとっては最初のアプローチがとても重要で、ここで大半うまく行くか行かないかが決まってしまいます。
この教則本は初心者が行ないがちな行き過ぎたロングトーン、何の根拠もない間違った呼吸法、唇だけのバズィング、マウスピースだけのバズィングなどといった意味のない練習で悪い癖をつけることなく、良い練習に導いてくれるものです。
内容は、ブリージングエクササイズ、タング、フィンガリング、フレキシビリティ、サウンドコントロール、音域、譜面に対する対応力などで、これらすべてがシンプル且つ分かりやすく書かれています。
その上、これだけにとどまらず次のレベルに行くための準備、例えば、ペダルFなども無理なく自然に習得できるよう網羅されています。
初心者用の教則本ではペダルトーンを練習させることは皆無に等しいですが、ゴードンはこの本で経験させています。ハイノートへのアプローチ、ウインドパワー、よいアンブシュアを作る、唇のマッサージなどなど、ペダルの効用を十分理解しているゴードンならではのアプローチだと感じます。

よい先生につくことも大事ですが、私はよい教則本に出会うことも大事なポイントだと考えていますので、初心者に接する機会の多い吹奏楽のディレクターの方々には、ぜひ使ってみて欲しい教本です。
付け加えると、この教則本は実際のレッスンにおいては、すべての項目は使用せず 「Down Study」 と「Up Study」の2つの項目だけを使用します。
これだとエクササイズの量が極端に少なくなってしまうので、より効果を上げるためにはこの「Down Study」 と「Up Study」を拡大する必要がありました。

このようにして生まれたのが "Natural Embouchure in 52 Weeks"(以下NE52)です。
内容を濃くした分、初心者が容易にレベルの高いところまで到達する教則本となったと思います。
タイトルにあるようにNE52はひとつのエクササイズを1週間ずつ進むのが理想ですが、1週間から2週間かけて安全にじっくり進むというやり方もいいと思います。

初めて明かしますが、このNE52は、またの名を「HABジュニア」と言います(笑)
HABの小粒版なのです。

2012年10月5日

Daily Trumpet Routines と Smooth Tonguing

dailytproutine.JPGST.bass.jpg

Claude Gordon著のDaily Trumpet Routines (以下DR)については、現在LAで活躍しているトップスタジオトランペッターの1人で兄弟子でもあるBob O'Donnellが次のように述べています。

ツアーや様々な場面での体験を通して、音域、耐久力、そしてそれらを正確に演奏することが今日の現場に必要不可欠だと知りました。
クラウドは素晴らしい先生としてだけでなくこの“本物の教則本”であるDAILY TRUMPET ROUTINESを私に与えてくれました。
この本は偉大なトランペットプレーヤーになるために必要な3つの要素(音域、耐久力、正確さ)に到達するのに大変役立ちました。
真剣にトランペットに取り組んでいる生徒達に特に推薦します。

ゴードンがレコーディングやライブコンサート、TVのライブショーなどあらゆる場面において驚くほどミスが少なかったという事は伝説となっていますが、その秘密はこの教本にあるといっても過言ではないと思います。
私は現在ビッグバンド"Serendipity18"のリードを吹いていますが、ハイGあたりが頻繁に出て来る楽譜をビッグサウンドで吹くにあたって、その音を必ずヒットさせることやライブで最後まで吹き切る耐久力など、ボブ・オダーナルが言っているようにこの本の恩恵は計り知れません。私は今でも毎日DRのお世話になっています。

DRはおおまかに言うと、p6のLesson3からp31のLesson25、そしてp47のLesson12からp144のLesson 38の2つのセクションに別れています。p47のLesson12からAdvanced Arpeggio Studiesとなり、かなり高度なテクニックを要求されるので前半部分をきっちりこなしておかないと後半が異様にきつくなってしまいます。
DRは私の知る限りどの教則本にも似ていないゴ-ドンのオリジナリティ溢れる教本で、真面目に取り組んでいるプレーヤー達には最高にお薦めできる本です。

しかし、前半に出て来るLesson12でいきなり7thのインターバルが出て来ます。7thの音程を取るのは結構難しいため、少し唇を引いてしまったり、なんとか吹こうとして無理をして悪い癖が付いてしまう生徒もいました。なので、Lesson 12以降のエクササイズが楽々クリアできる補足が必要だとずっと感じていました。このような経緯で出来上がったのが「Smooth Tonguing」です。
この本で私は、取り組む方たちが気が付かないくらいに少しずつ難易度が増して行くことを心掛けました。
まずSmooth Tonguing に取り組んで、ある程度進んでそれぞれの要素に成長が見られて来たら、前出のDaily Trumpet Routinesを取り入れて行くといいと思います。

2012年10月

High Air Buildが生まれた背景

SA.jpgHAB_bass.jpg30年ほどの間、生徒達にゴードンのSystematic Approachを処方して来ましたが、途中でギブアップしてしまう生徒が多数いました。
SAはLESSON 2から始めるのですが、リードトランペッターに必要なパワー、耐久力、サウンド、コントロールなどを養成する目的で(裏表紙参照)書かれたものなので、始め1オクターブだったものが途中で3オクターブ、その先では4オクターブと拡大されて行きます。急に高度なことを要求されるため演奏不可能となる生徒が続出したり、中には無理をして続けて行ったため悪癖がついた生徒もいました。
私は(自慢するわけではないのですが)、ゴードンの導きのもとでSAを正確に一年ほどでやり終えたので、このような危険性に気が付いていなかったのかも知れません。一年でやり終えたと言っても、ゴードンからはSAを補足するようなルーティーンが必ず与えられました。その補足があったからこそ、私はこの本をやり遂げることが出来たと思っていますし、これによってパワー、耐久力、コントロールなどを手に入れることが出来たと思っています。
SAの難しさについては、兄弟子のカール・リーチとも「SAは難しい課題もあるからそのまま生徒に与えるには注意が必要だ」という話をしたことがあります。
カールの言葉がいつも頭にあったので少しアレンジを加えたり、ゴードンから補足されたものを加えたりと手を尽くしてみるのですが、思ったような効果は現れず、常にSAを成就させるために特別なルーティーンが必要だと感じていました。
このようなことから、レンジスタディのエクササイズフレーズを1オクターブとしたHigh Air Buildが生まれたのです。
SAに問題なく取り組んでいる方達はいいのですが、少しでも問題を抱えている人は、まず、HABでSAに入る準備をしてからSAに進むことをおすすめします。

ゴードンの著書にはSAの他にも「Daily Trumpet Routine」という素晴らしい教則本もあります。
次回はこれについて書きます。

2012年9月

金管楽器上達考 upic_anime.gif

ウォーミングアップ

FTB1.jpg
ウォーミングアップはどのようなものが良いかとよく聞かれます。
その時にすすめるものは、中低音を使ったフレキシビリティ「Flex Tongue Build」の 1番です。ウォーミングアップはすべてのポジションで行うことが大事なため、FTBはどのエクササイズもすべてのポジションで行われるよう書かれています。
この1番を使ったウォーミングアップを行うことによってウインドコントーロールと舌の動きが柔軟となり、チョップス(唇)を含めた身体全体がリラックスして演奏に臨めます。

【物事には調和が大切】

systematic .jpg
HOW TO PRACTICE, WHEN TO PRACTICE, WHAT TO PRACTICE
これはゴードン著のSystematic Approachの1ページ目に書かれている言葉で、「どんな教則本を、いつ(どのようなレベル時に)、どのように使用するのか」という意味です。上達するためにはこの3つがバランス良く融和することが必要ですが、実はこの3つのキーワードには足りない言葉があります。それはハーバート・L・クラークが言った「スプーン1杯の良薬もコップ1杯飲めば劇薬となる」というもの。これら4つの言葉が組み合わさって初めてクラークの言っていた「築き上げているのであって壊しているのではない」に繋がって行きます。
実は、私には苦い経験があります。ゴードンに師事して間もない頃、日々上達している自分が感じられて練習がどんどんヒートアップして行き、1日に10時間近く練習していた時期がありました。こんなに練習しているんだからという自己満足がありましたが、振り返ってみるとその数年間はそれほど上達していないという現実がありました。その練習っぷりに兄弟弟子からは「人生をどう考えているんだ? 何を犠牲にしているんだ?」と言われる始末。まさにクラークの言った4つ目がなかったということですね。

ハイノートのイメージ

highnote.streetwise.jpg
クラークの言う no strain またEarnest Wiliams が言っている 夢のような文章がありますが、その感覚は事実であり、確かに存在する。音域が高くなって行くと、楽に演奏するのが困難になるため緊張したりラフパワー(無駄な力)で吹くあまり耐久力、サウンド、正確さが著しく損なわれ、この絵のように頭痛さえ生じて来ます。私は特にハイノートの練習をする時はクラークやアーネストが言っているようなイメージを持って練習しています。皆さんもどうぞ試してみてください。ハイノートに行っても良いサウンドで演奏するイメージを持つことはマストです!

唇について

rip.JPG
「金管演奏の原理」p55〜には唇について、【一般的な意見には反するが、『唇が楽器を演奏するのではない』】と最初に書いてあります。ここではゴードンが悩みを書き綴った手紙をクラークに送り、それに対するクラークの返事を紹介しています。
大事なポイントは「唇は振動体として機能するだけ」だということ。
ウインドコントロールが大事、それに付随して唇が振動する。唇にウインドコントロールの分野まで仕事をさせようとしているところに混乱があり、唇を締めてハイノートを出す、バズィングをする、など唇に振動体以上の仕事をさせようとしていることが混乱の始まりだと感じています。
クラークは、唇は駆使してはいけない。唇が疲れていると感じたら決して練習してはいけない。しばらく吹く毎に休みを取ること。「鍛えるのであって壊してしまってはいけない」と結んでいます。
画像出典:Street-wise Trumpet Playing

まずパワーをつける。

まずパワーをつける。ウインドパワーのない奏者はウインドコントロールは出来ないのです。

wind power.jpg

H.L.クラークは彼と彼の生徒達のウインドパワーを養うために、このようなエクササイズ(写真)を常に練習していたとゴードンが語っています。
このエクササイズのポイントは最後音のフェルマータ。
写真にはクレッシェンドが書いてありませんが、クレッシェンドしながら可能な限り伸ばすことが鍵です。この時エアーがなくなりかけて、音が震えたり、体が震えるくらいになってもさらに限界まで音を伸ばします。かなりきつい練習ですが、このように行うことによって金管演奏の大切な要素のひとつであるウインドパワーが養われて行きます。
《ウインドパワーの訓練法:MSブラスキャンプ講義より》

ペダルのお手本

2013年2月24日にドイツで行われたアルトゥーロ・サンドバルの演奏です。
すべてにおいて素晴らしいですが、特に10分前後に出て来るペダルノートに注目です。
クラーク、ゴードンに繋がるトラディショナルなペダルサウンドは是非参考にしてください。

CHEST UP!

この姿勢をとれば、肺は多くの空気を取り入れることが出来ます。チェストアップさえしていれば、胸と背中の筋肉は、それらが自然に持っている機能を適切に発揮するようになります。また間違った呼吸は出来ないのです。この姿勢を保てば楽器演奏に必要な肺を取り巻く呼吸筋の発達を促すことが出来ます。

P1030067.JPG余談ですが、このカリキオ(写真)はWoody HermanのリードtpだったJoe Rodriguezのものでした。1979年にLAのディズニーランドで演奏していた彼に会った時、ジョーが「ゴードンの楽器を吹いたことがあるけど、大き過ぎて機能させることが出来なかった。ゴードンはどんなことを言っていたんだい?」と聞いて来たので『チェストアップ』について詳しく説明してあげたら、それが素晴らしく機能したというお礼の手紙とともにこのカリキオが家に届いちゃったんですねぇ。

耐久力

良いサウンド、クリアなアタック、スムーズなフレキシビリティ、そして幅広い音域が手に入っていたとしても、もし耐久力に問題があるとしたら根本を疑う必要があると感じています。

Lip Forget

唇のことは忘れること。正しい練習をしていれば、唇は自分自身で自分のことをしてくれる。

〜金管演奏の原理より〜

レッスンやワークショップにおいて、問題を抱えている人達の多くが必要以上に唇に仕事をさせようとしている傾向にあります。

金管上達に必要な要素

私が思うに金管楽器上達に必要な要素は最低9つ。
どれからスタートさせて何で終わるかも重要なポイントとなって来ますが、うまく組み合わせて練習して行くことによって、ウインドパワー、ウインドコントロール、タング、フィンガリング、読譜力、耐久力、音域、良いサウンドなどが自然に身に付いて行きます。そして最終的に各要素が一つとなって機能して行く感覚が分かって来ます。
ハイノートだけ、テクニックだけ、ウインドパワーだけ... など1つの項目に特化して何時間も練習していて、何か1つがすごくても簡単な曲が満足に吹けないなどの現象が起きる場合が多々あるので、たとえ5分ずつでも各要素をすべてバランスよく練習することをおすすめします。これは食事における栄養素をバランス良く取ることと似ていると思います。

ゴードンに師事する前の私はファーガソンのようになりたくてハイノートのロングトーンばかり練習していたため、唇の裏側が切れたり、前歯がグラグラしたり、痔になりかけたりと散々な目に遭いました。当時まったく上手くならなかった苦い経験があります(苦笑)

Vol.2

上達するには教則本の使い方もとても重要です。
ポイントは著者の意図を理解して練習することですが、説明が決定的に少ない、改訂時に編集者の言葉に書き換えられてしまった...などいくつかの落とし穴もあるので注意が必要です。

systematic .jpgsystematic .jpgポインタをかざすと裏側のページに Masashi - Wish you will be a great succes と書かれたゴードンのサインが見られます。私はゴードンに師事する前の学生の頃、クラークのTechnical StudiesやSystematic Approach(以下SA) を使って練習していました。初めて手にする輸入教則本をワクワクしながらも辞書を引いて必死に和訳してみましたが、SAに書かれているBig Breathって?、フルサウンドってどのくらい?、レガート、クレッシェンドやスキューズはどの程度?、restってどのくらい休む? Not too slowってどのくらいの速さ? と次から次に疑問が湧いて来たことを覚えています。
為すすべもなく自己流でやっていたわけですが、ゴードンに師事してみると私が思っていたフルサウンドのイメージも、クレッシェンドやスキューズの程度も違っていたことが分かりました。まさに「どの程度?」というのがキモなんですよね。

どんなに素晴らしい教則本でも文章や楽譜だけで伝える難しさがそこにはあります。
その一例がクラウド・ゴードンから聞いた話です。
ゴードンはクラークに初めてレッスンを受けた時に、Technical Studiesの1番をppで吹きました。本にはそう書いてあったからです。しかしゴードンの演奏を聞いたクラークは「エアーが何も入っていない」と言って胸でゴードンを何度も突き飛ばしたそうです。同じ言語を話すアメリカ人どうしでさえこうですから、他国の言葉で書かれた教則本を使用する場合はよっぽど気をつけないと大変なことになりますね。

To relax lip ウォームダウンのすすめ その1

SA.jpg
To relax lip, Claude Gordon Systematic Approach Lesson 3 - Part III is good for your warm-down.

ウォームダウンは唇やバイブレーションポイントのケアというよりもアンブシュアやアンブシュアを取り巻く筋肉組織を柔軟にする目的で行います。特にハードな練習やコンサート後は顎を中心とした口輪筋は固くなりがちです。そのように固くなった箇所を元に戻すにはその部分を柔らかくして緊張を解くようなウォームダウンが必要で、ロングトーン系のようなエクササイズはかえってアンブシュアを固めてしまうので避けた方がいいでしょう。

中、低音を使う簡単なフレキシビリティやペダルトーンを使うルーティーンを行えば、顎の緊張も解けてバイブレートポイントのマッサージとなり血液の循環も良くなります。唇をマッサージするというよりも顎を含めた全体をフレキシブルにして明日に備える事が大事です。疲労、緊張した箇所をほぐす時に行うエクササイズとして私は演奏後や一日の練習の終わりにClaude Gordonの"Systematic Approach Lesson 3 - Part III"を使用しています。Systematic Approachの代わりに、Flex Tongue BuildのLessonn1をスローなテンポで行う、また、High Air BuildのHigh Air1のローレンジ スタディのみを行うのもおすすめです。

もちろん低音楽器にも同じことが言えます。

FTB_English.jpgHAB_bass.jpg

To relax lip vol.2 ウォームダウンのすすめ その2

SA_bass.jpg
As a careful warm-down, the Claude Gordon Systematic Approach To Daily Practice Lesson11, Part III is a good way to relax the muscles around your lips. It takes about 8 minutes. I recommend you this 2-3 times.
もっと念入りにウォームダウンを行いたい場合はClaude Gordon Systematic Approach To Daily Practice Lesson11- Part III もアンブシュアや唇の周りの筋肉をリラックスさせるよいエクササイズです。このエクササイズはゆっくり行うので8分程かかりますが、これを2~3回行うことをお勧めします。

It is important to do this in a relaxed, yet good posture.
この時リラックスした良い姿勢で行うことが大事です。ラリー・スーザはシャワーを浴びている時のようにリラックスした感じで行うとよいと話してくれました。


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マウスピース

2017-09-22

Marcinkiewicz MSモデルマウスピース体験レポート小学生編 vol.2

以下は私の生徒でブラスキャンプにも初回から参加してくれている山口県在住のIさんからのレポートです。Iさんは吹奏楽、オーケストラをはじめ、ビッグバンド、アンサンブルにと精力的に活動するほか、小学校の金管バンドを指導されています。

()内は学年/身長/経験年数/日頃吹いているマウスピース/吹きやすいと感じたマウスピース。身長は体格の差も選ぶマウスピースと関係あるかどうか知りたかったので今回聞いてみました。

・Aさん(6/152cm/2年/バック7C/MS1)
 いつも吹いているマウスピースと比べて、いつもよりきれいな音が出て
 吹いていると、気持ちよかったです。
 フレックスタングビルドがやりやすかったです。
 大きな音が出ました。

・Bさん(6/142cm/2年2ヶ月/バック7C/MS3)
 いつものマウスピースと比べてみて、よく分からなかったけれど
 しいて言うとMS3の方が吹きやすいと思いました。
 他のマウスピースと比べると少し良い音が出ました。
 けっこう吹きやすかったです。

・Cさん(5/138cm/2年2ヶ月/バック7C/MS3)
 とても吹きやすかったです。
 高い音がとてもよくでました。

・Dさん(3/122cm/1年7ヶ月/バック7C/MS3)
 いつものマウスピースより吹きやすかったです。
 MS1とMS10は吹きにくかったです。
 高い音が出やすかったです。

・Eさん(2/120cm/5ヶ月/ヤマハ11E4/MS3)
 たかい音がでました。ほかのにくらべてふきやすかったです。
 いつもふいているのより、ふきやすかったです。

・顧問の先生の感想
 日頃と違って2~3音上まで音が出た。
 あたると音がのびていた。
 日頃かすれていた音がしっかりとした音として聞こえる時があった。

現在Dさん、Eさんは日頃コルネットを吹いていて試奏の為にこのときだけTpを吹いてもらいました。
この学校では思ったより大きなマウスピースが子供達に選ばれました。そばで聴いていても、本人が選んだマウスピースが一番いい音が出てました。

この学校は山口県防府市の小学校で 試奏した子供達は楽器を初めて持つ時から 10ブレス・チェストアップ・舌を使う吹き方・練習方法を伝えています。
(Cさんだけは私と会う前にホルンをやっていたそうです)
防府市は小学校にしては難しい曲も練習するのでそれも効果があって特に6年生など上達が早かったと思います。吹奏楽コンクールではおしくも代表を逃したのですが、日本管楽合奏コンテストでは11月に全国大会に出場の学校です。

とても興味深い結果が出たので、防府の他の学校でも時間がとれたら試奏とアンケートをやってみたいと思います。

Marcinkiewicz MSモデルマウスピースレビュー大人編

◆MS10に慣れるまで三日かかったと思ったら、そこからフィットするまであっという間だった気がする。まだ思い切り吹けてないけど楽しみ。

◆CGP→MS7は違和感も無く調子良いかも。ここから5週間!

◆今まで困難であった音域が出るではないですか!しかもタングも動くし唇もよく振動しております!

◆このマウスピース素晴らしい! 今まで巡りあった中で1番かも。これだったらなんでもできちゃう(気がする)。(^^)杉山さん!ありがとう~! 
TMモデルよりもカップが深いMMPバージョンです。吹奏楽にはもってこいだと思いますよ。 

◆音域によるムラが無いし、音程も良く素晴らしいマウスピースですよね!パーソナルのリムがジャストフィットでした。

◆ここ暫く使って判明したんですけど、Marcinkiewicz *MS10 MP の良い所は、口をすぼめたままで、中低音から高音域に一気に駆け上がれること、、、発見であります。

◆今日届いたMS‐10FL吹いてみました やはりかなりいい感じです これで、喇叭からの持ち替えも違和感無く逝けそうです

Marcnkiewicz MSモデルマウスピース体験レポート小学生編

MS Mpc.JPGご自身でもトランペットを演奏される都内某小学校教諭 I 先生が、学校の金管バンドでトランペットを演奏する小学4年生から6年生の児童21人(経験年数3ヶ月〜2年3ヶ月)にMSモデルマウスピース(MS1、MS3、MS7、MS10)を試奏してもらった結果を知らせてくれました。

I 先生は生徒達には、フライヤーに書かれているような、このマウスピースがクラーク達が使用していたスペックを持っていることやアメリカで製造されたものであることなど一切言わずに試してもらったそうです。

結果大変興味深いデータが得られました。

最も興味深かったことは、ほとんどの生徒さん達が普段使用しているマウスピースはバックの7Cの大きさだそうですが、それぞれが吹きやすいと感じたものはそれ以外のサイズだったことです。自分に合ったサイズのマウスピースで吹いた時は先生が聴いていらしても,明らかにまとまってしっかりした音になっていたとのことでした。

このことから自分に合ったサイズで吹くことがいかに大切かが分かると思います。


下記は何人かから寄せられた感触や感想です。

()内は学年/経験年数/吹きやすいと感じたマウスピース

・Aさん(6/2年3ヶ月/MS10)高音が出しやすい。はっきりした音が出せる。

・Bさん(6/1年3ヶ月/MS7)高い音が出しやすい。しっかりした音が出る。

・Cさん(6/1年3ヶ月/MS10)高い音が出しやすい。音がはっきりしている

・Dさん(6/2年3ヶ月/MS10)高い音がはっきり出る。低い音もよく響く。

・Eさん(5/1年3ヶ月/MS3)10だと少し小さい。

・Fさん(5/1年3ヶ月/MS10)少しの空気で高い音まで出せる。

・Gさん(4/3ヶ月/MS7)感触がつるつる。

・Hさん(4/3ヶ月/MS7)MS7に比べると10だと詰まった感じがする。

・Iさん(4/3ヶ月/MS10)吹きやすい。今まで出なかった音(ド)がきれいに出た。

「このIさんは第2間のラまでしか出せなかったのに、MS10でドがきれいに出たので,本人も私もまわりで聴いていた父兄もびっくりしました」先生談

小学生なので吹いた感触を上手く言葉で言い表せない生徒さんもいたようですが、すべての生徒さん達が、普段使っているマウスピースに比べて吹きやすいと言ってくれたとの先生の報告は大変嬉しかったです。

今後もたくさんの若いプレーヤーに試してもらえればと思っています。

マウスピース考

私の経験から、マウスピースはディープカップの方がいろいろな点で有利だと思います。
ただいくつかのポイントでディープカップはネガティブな事が起こるのも事実です。
カップの長さは深ければ深いほど演奏に有利なのですが、深くし過ぎるとフリューゲルのようなサウンドになってしまうため、トランペットサウンドとフリューゲルサウンドの境目を見極めてどこまで深くするかがポイントとなります。
そのポイントが見つかり,ディープカップにした時にUカップ(ボールカップ)だとカップボリュームが大き過ぎるため、サウンドが暗い、息が取られる、耐久力が損なわれるなどネガティブなことが起きてしまいます。そこでアイデアとしてはディープカップでVシェイプを採用することがいいと思います。Vシェイプにすることによってカップボリュームが抑えられネガティブな要素を防ぐことが出来ます。

ちなみにカップボリュームを小さくしようとして反ったようなカップシェイプにしてしまうと、これまた演奏が困難になるので要注意です。

Marcinkiewicz MSモデルマウスピースを使っていただいている皆さまへ

2017-09-22
P1020826.JPGMSBC2012のゲストスピーカー、ラリー・スーザもMS3を大変気に入ってくれました。

【ワンポイントアドバイス】
唇はリムにソフトにセットします。
(Itaru Okiさんがおっしゃっていた、まるでMpcにキスをするように です)
ソフトにセットすることで唇が自然にパッカーになります。
すると、ディープなMS Mpcのカップが驚愕のシャローカップに変わります。ジャーン!!



MSモデルマウスピース Q&A

MSmpcflyer.pdf
mixiの日記でMSモデルMpcついて強者達にかなり鋭いところまで突っ込まれた(汗)Q&A...というかコメントのやり取りです。

Q:製品ラインアップが、Bengeぽいですね。MS1/3/7/10、MSP、MSFLのそれぞれのspecは、やはりBengeに近いのでしょうか?
A:モデル番号はBACHの内径を基準にしました。内容はBengeとはかなり違います。

Q:このmpのベースはヘリックなのでしょうか??内径の基準はBachという事は、MSPのサイズは大体どのぐらいなのでしょう??
A:MSパーソナルは私の使用していたへリックの内径をコピーしました。他のスペックはヘリックではありません。

Q:という事はMSパーソナルのリムは、かなり小さいものに仕上がってますね?他のスペックはヘリックでは無い…ドリルは22~20なのです??
A:そうです。MSモデルのリム全てに微量にクッションを付けてあります。これによってとてもカンフォタブルな安定感のあるリムに仕上がっています。ドリルは20、ショートスロート、カーブしているオープンなバックボアです。「金管演奏の原理」p67の図21のMpcです。

Q:微妙にクッション...気になりますね。なるほど、こりゃ購入するしかない無いっすね。ヘリックのスペアにも丁度良さそう...もしくはMSモデルが主力になりそうですね...ww
A:ぜひ!価格はリーズナブルになると思います。

Q:もう購入するしかないですね。
A:リムは詳しく書けませんが、強いて言えば東洋人の唇に合うリムだと思いますよ。



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Book review

2017-09-22

ハイノート入門

  1. この本(ハイノート入門)を正しくコツコツとやって、うまくならないわけがない!
  2. ハイノート入門#8。もう9回目だけど、気づく事がまだまだたくさんある。面白いなぁ~(^ ^)
  3. ハイノート入門#8。とても調子が良い。いろいろと検証していくと、本当に楽器って面白いです。
  4. ハイノート入門♯10。今日が一番良い状態でできた。まだまだ良くない部分もあるが、リラックスしたブライトなサウンドを維持できた。良い感じ良い感じ
  5. エアー視点で観察してみました。タングの動きに効果アリです。

Smooth Tonguing

スムーズタンギングを練習に取り入れて下さっている方々から嬉しい感想をいただきました。

The new book "Smooth Tonguing" got good reviews like...
ST.bass.jpgヘ音記号用
コンビネーションがスムーズに吹ける感覚(アンブッシュアと息の流れ、舌の動き)に「これだ!」と感じてます。
With combination (embouchure, air flow and tongue movement) it felt like “that’s it!” as it was easier to blow.

この本をカリキュラムに取り入れてからルーチーン後のリハとかライブとかかなり調子が良いです。
Since adding this book to my curriculum, I’ve been better able to play both in rehearsals and performance.

立ち上がりは苦労する事が多かったのですが、スムーズだったのは自分でも驚きでした。スムースタンギングのおかげです。
Quite often it was difficult to start playing, but I was surprised how smooth it because as a result of smooth tonguing.

SLT,STともにすごく効いている実感があります。
I strongly feel the effect of “Super Long Tones” and “Smooth Tonguing”.

Smooth TongueとSuper Long Toneのコンビは、口がすごく柔軟になりますね。
The combination of "Smooth Tongue" and "Super Long Tone" makes my embouchure flexible.

金管演奏の原理

金管演奏の原理.JPG
アマゾンのブックレビューを見る

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フリューゲルホーン 

2017-09-22

ヴィンテージ ケノンフリューゲルにシルキーFLGのリードパイプを付けてみました!

P1030090.JPG各スライドやバルブはエクセレント。しかしサウンド、音程とも今イチのヴィンテージケノンフリューゲルを検証。どうもリードパイプが原因のような気がしたので、ヴィンテージケノンをコピーして作られたシルキーフリューゲルのリードパイプを付けてみたところ、サウンド、音程とも素晴らしく良くなりました!
ケノンユーザーの方、是非お試しあれ!



フリューゲルのテイパーについて

フリューゲルのテイパーについて、プロ、アマチュア、楽器店を問わず理解していない人達が以外に多いことに驚きます。

もし間違ったマウスピースのテイパーでフリューゲルを演奏しているとしたら、そのイントネーションやリスポンス、バランスやピッチはそのフリューゲルが元来持っているものではなくなるでしょう。


ヴィンテージ シルキーフリューゲルのような例外もありますが、フリューゲルのリードパイプのテイパーには大きく分けて3つの種類があります。

  • ラージテーパー
    • よくスタンダードテイパーと呼ばれています。Yamaha, Getzen, Benge/King/Conn, Holton, Van Larr, Marcinkiewiczなどがこれにあたります。
  • スモールテイパー
    • 「Bachテイパー」と呼ばれています。Bach, Courtois, vintage Olds, vintage Martinなどがこれにあたります。
  • フレンチ(ストレート)テイパー
    • ケノンテイパーとも呼ばれており、original Couesnons, original F. Besson, vintage Courtois, vintage Le Brancなどがこれにあたります。

ご使用のフリューゲルホーンを是非チェックしてみてください。

ジャズアーテュキレーション

2012-9-18

ジャズアーテュキレーションを学ぶ

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Basic Jazz Conception for Saxophone by Lennie Niehus

この本はサックスのために書かれたものですが、金管奏者も恩恵にあずかれます。
音域は少し高めとなりますが、レッスンではジャズがメインの生徒にはこの本を取り入れています。
音が高すぎる場合は1オクターブ下げてみて下さい。

感覚でスイングするのではなくきちんとした図式でスイングを学んだのち、それを基にそれぞれのフィーリングで演奏するといいと思います。ジャズアーテュキレーションを学ぶにはこの方法が近道だと思います。


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